― 人事担当者の心を動かす19のテクニックと構成法 ―
こんにちは。就活生のミカタです。
就職活動が始まると、多くの人が悩むのが「エントリーシート(ES)の書き方」です。
「何を書けばいいのか分からない」
「書いたけど、これで伝わるのか不安」
「自分らしさって、どう表現すればいいの?」
そんな悩みを抱えている方に向けて、今回は 人事担当者に“伝わる””刺さる”文章を書くための具体的な方法とテクニックをご紹介します。ESは単なる自己紹介ではなく、あなたという人間を“会ってみたい”と思わせるラブレターのようなものです。
この記事では、企業側の視点や、読み手に刺さる構成、そして今日から使える19の書き方テクニックを解説します。
そもそもESは何のために書くのか?
まずは原点に立ち返りましょう。
ES(エントリーシート)は、企業があなたの「人柄」や「仕事に対する適性」を見極めるための重要な材料です。
多くの学生さんが「とにかくすごいことを書こう」と肩に力が入りがちですが、企業が見たいのは「等身大のあなたが、どんな人間で、どんな考えを持ち、どんな姿勢で働こうとしているのか」です。
大企業では一日100通以上のESを読むことも珍しくありません。限られた時間の中で、「この人、実際に会ってみたい」と思わせるESを書くことがカギです。
そもそも良いESとは?
良いESには共通点があります。
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読みやすい構成になっている
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人柄がにじみ出ている
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話に具体性があり、他の人と差別化されている
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「この人なら仕事も任せられそう」と思わせる内容になっている
つまり、読み手である人事担当者が「この人に会ってみたい」と思ってもらえればゴールです。
書き出す前にやるべきこと:ネタ選びと構成の立て方
ESはただ思いつきで書き始めるのではなく、「何を書くか」「どう構成するか」が非常に重要です。
ネタ選びのヒント
人気のテーマとしては次のようなものがあります:
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サークル活動
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アルバイト
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ボランティア活動
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海外留学
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長期インターン
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趣味や特技に関する挑戦
ただし、他の人と被りやすいネタ(特にサークルや留学)を使う場合は、「どれだけ完成度を上げられるか」が勝負になります。
構成のタイプ
いくつかの構成例をご紹介します。
1. 成長ストーリー型
構成の流れ:最初は大きな失敗や挫折をした → 試行錯誤 ・ 工夫 → 成功体験 → 学んだこと という流れで書いていきます。
【具体例】
私の強みは、「どんな困難に直面してもやり抜く粘り強さ」です。この姿勢は、大学2年生から始めたショッピングモール内の雑貨店でのアルバイト経験から学びました。それまでにも飲食店で働いた経験がありましたが、この店舗では業務内容や接客スタイルがまったく異なり、これまでのやり方が通用しませんでした。商品管理、売り場づくり、レジ対応、声かけのタイミングなど覚えることが多く、「自分は本当にここで役に立てているのだろうか」と悩む日々が続きました。
「もう辞めたほうがいいのかもしれない」――そう思いながら先輩スタッフに気持ちを打ち明けたとき、「あなたは本当によく頑張っているよ。もう少し続けてみない?」と声をかけていただきました。見えないところで努力を認めてくれていたことに胸が熱くなり、その言葉に支えられて「必ずここで一人前になろう」と決意しました。
それからは、どんなに忙しくても一つひとつの仕事に丁寧に向き合い、接客にも自信が持てるようになりました。このアルバイトを通して身につけた「途中で投げ出さずにやり遂げる姿勢」は、今後どんな環境においても必ず生かせると信じています。
最初に大きな挫折があるからこそ、読んだ人が「この人、成長する力があるな」と感じられるような構成です。
2. 一点突破型
構成の流れ:一つの良かった経験・ネタを存分に書き、得た力や結果を描写していく構成です。
【具体例】
私が学生時代に力を入れたことは、横浜市にある「海辺のレストラン」でのアルバイトです。レストランでは主にパーティや記念日の対応を担当していました。始めたばかりの頃は、仕事を覚えきれておらず不安な毎日でした。そんなある日、お客様のひとりに呼び止められ、「何かミスをしたのかもしれない」と緊張しながら話を伺いに行くと、「あなたの対応がとても心地よかった」と言っていただけました。わずか10秒ほどのやり取りだったと思いますが、その一言が本当にうれしく、何時間も立ち仕事をしていた疲れも一気に吹き飛んだ気がしました。
それ以来、「私の接客が店の印象を決める」という意識を持ち、日々の業務に向き合ってきました。スタッフが20名以上在籍する中で、年上の方に指示を出す機会も多くありましたが、常に柔らかく丁寧な話し方を意識しています。メンバー一人ひとりの役割を理解し、適切に仕事を割り振ること、どれだけ忙しくても周囲の状況に目を配ることを徹底してきました。これらは、社会に出てからも大切にしたい姿勢です。
一生に一度しかない大切な瞬間、それは社会のさまざまな場面でも訪れると思います。その瞬間を自分の成長につなげる精神力こそが、私の一番の強みです。
読んでいる人も明るくなり、そして感動するようなインパクトがあり、「この経験にかけた想い」が伝わります。
伝わる文章を書くための19のテクニック
ここからは、実際に文章を書くときに使える19のテクニックをご紹介します。これらを意識するだけで、読みやすさ・説得力が格段に上がります。
【基本の書き方】
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具体的な体験と意見を盛り込む
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一文は短く(目安は40文字程度)
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一文に一つの主張を
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接続詞・指示語の多用は避ける
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5W1H(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どうやって)を意識する
【わかりやすく伝えるコツ】わかりやすく伝えるコツ
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時系列に沿って書く
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内容に一貫性を持たせる
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数字を活用して説得力を持たせる(例:売上◯%アップ、◯人をまとめた など)
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固有名詞を使ってリアルに伝える
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明るく前向きな内容にする
【印象に残る表現テクニック】
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意外性のある切り口を取り入れる
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話題に社会性を持たせる(社会課題や業界トレンドなど)
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最初に「つかみ」を入れる(例:意外な一言、体験から始める)
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オチや結論でしっかり締める
【ストーリー性を強化するテクニック】
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会話文から始める
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体言止めの多用を避け、リズムを保つ
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起承転結を意識する
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自分の「決意」を盛り込む
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今日性(いま話題のこと)を入れて旬を出す
まとめ:いい文章は技術が身につけば書ける
ここまで紹介した内容をまとめると、良いESを書くためのポイントは次の3つに集約されます。
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具体的に書くこと
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わかりやすく書くこと
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明るく前向きに書くこと
文章の上手さは、天性のものではなく技術で磨けるスキルです。
最初から完璧を目指す必要はありません。まずは書いてみて、第三者に読んでもらい、フィードバックをもらうことが大切です。大学のキャリア支援センターなどを活用して、添削してもらうのもおすすめです。
最後に:あなたの言葉で、あなたらしく
企業の人事担当者は、あなたの「立派さ」ではなく、あなたの“らしさ”に惹かれて会いたいと思うのです。
ありきたりな言葉ではなく、あなたの体験や価値観を、自分の言葉で伝えてください。それが、数百通のESの中でもキラリと光る一枚につながります。
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